花それぞれが活かし合う?お佛華の生け方とコツ│藤田徹信さんインタビュー<前編>


お寺の本堂にあるお佛華。実はその美しいお佛華には、長い間培われてきたルールと美しく魅せるコツがありました。
今回のインタビューは広島県在住の藤田徹信(ふじた・てっしん)さん。
定期的に講習会もされているエキスパートに、お佛華の基本的なハウツーをうかがいました。
 
 
――簡単に自己紹介をよろしくお願いいたします。
 
藤田徹信さん(以下:藤田):広島県三原市久井町にある光德寺で住職を務めております、藤田 徹信と申します。備後佛華之会(びんごぶっかのかい)という会に参加させていただいており、定期的にお佛華を生けたり講習会に参加したりしています。趣味は服作りで、手仕事が好きです。
 
ただ器用にできないこともあり、もどかしさや後ろめたさを感じることもあります。今はもう多くの人がそんな私を理解してくださっているので思い悩むことはないのですが、それをカバーするためにはせめてできることは精一杯やる、ということを心掛けるようにしているんです。その一つがお佛華でした。
 
――お佛華は主にどのようなときに生けられているのでしょうか?
 
藤田:まず、お寺でのご法事やご法座(元旦、お彼岸、お盆、永代経、報恩講等)、毎月のせいてん講座や、書道教室、私が開いているおつとめ教室などの行事でお佛華を生けています。おつとめ教室では年に一回、門信徒対象にお仏壇の佛華講習会もしています。
 
ご法座では幹拵え(みきごしらえ)をして役枝という部材を作る本格的な佛華、普段は生(うぶ)立てや掴み刺し(つかみざし)といった簡単な方法で生けたりもしますが、基本的にお花が傷んだら生け替えるようにしています。
また私のお寺の他にも、備後佛華之会のみんなで大掛かりなお佛華を生けることもありますね。
 
――ご自身で生けられるだけでなく、教室も開かれているんですね。参加されているご門徒さんたちから反響はありましたか?
 
藤田:皆さんよろこんでくださっています。出来上がったお佛華をお互いに褒め合って、それぞれお仏壇にお供えしてお礼して、それから暫く花を眺めてまたうれしいと言われます。
 

(写真提供:藤田さん)

 
藤田:私もご門徒さんと同じような気持ちです。最初は出来上がって一人うれしいなあとよろこんでいたんですが、「やっぱり折角やからみなさんと共有したいし、ちゃんと見てもらいたいな」と思うようになって。自己表現は苦手なんですが、伝えたい気持ちの方が勝って「お内陣のお佛華は私が生けたんですよ。よかったら近くで見てください」って言ってみたんです。みなさんとても喜んでくださってうれしかったですし、励みになりましたね。
そこからだんだん皆さんも関心を持ってくださるようになってきたので、お佛華の教室をするようになりました。お佛華教室は、お寺でご門徒さん対象にも開いていますが、枝廣さん(枝廣さんの記事はこちら)のお力添えもいただきながら、次世代を担う僧侶に対して講習会もしています。
 
――お佛華教室や講習会では、お佛華を初めて生けられる方もおられると思います。そんな方に対して、どのように伝えられていますか?
 
藤田:ご門徒さんで参加される方は、普段からご自宅のお仏壇のお世話をされている方がほとんどです。また、なかには以前から生け花をされてきた方も多くいらっしゃいます。今まで習ってきた生け方や、自己流の生け方がある中で、お佛華としてちゃんと学びたいという思いで参加されている方が多いので、それに応えるかたちで本堂のミニチュア版のようなお佛華を生けていただきます。まずは私が生けているところを見てもらい、その後コマ図をお配りしてコマ送りで確認しながら生けてもらいます。
 

お佛花教室の様子(写真提供:藤田さん)

 
藤田:僧侶に対しても、私が生けているところを見ていただきつつ、手順ごとに言葉を添えて、注意点などを書き留めてもらって、その後実践していただいていますね。
 
 

意外と知らない、お佛華のキホン

   

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掲載日: 2022.11.14

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