懐石[かいせき]の意味とは?【くらしの仏教語豆事典】
懐石[かいせき]…「会席」ならば酒宴料理
懐石料理といえば、茶席で招待した客に
茶をすすめる前に出す手軽な料理のことで、
茶懐石とも呼ばれています。
仏教では、インド以来「非時食戒(ひじじきかい)」という定めによって、
修行僧は正午から翌日の暁(あかつき)まで、食事を禁止されていました。
現在でも南アジアでは、厳守されている定めです。
仏教が北方地方に広がってくると、
修行僧はあたためた石を布に包んで腹に入れ、
飢えや寒さを防いだのでした。これを薬石(やくせき)といいます。
後に禅宗【※】では晩に粥(かゆ)を食べたところから、
一般に夕食のことを薬石と呼んでいますが、
それは僧が健康を保つための薬という意味なのです。
あたためた石を懐(ふところ)に入れて腹をあたためる程度に、
腹を満たす料理という意味から、懐石料理となりました。
懐石料理を食べるときには、昔の修行僧のことを思い出してはいかがですか。
【※禅宗(ぜんしゅう)】
釈迦の経や論によらず、直ちに仏の心を衆生の心に伝えることを説く教えで、不立文字を標榜して坐禅を重視する仏教。釈迦から仏弟子の摩訶迦葉(まかかしょう)に伝えられ、達磨大師が中国に伝えた。日本には栄西が臨済宗を、道元が曹洞宗を伝え、中国の隠元が黄檗(おうばく)宗を伝えた。
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掲載日: 2013.02.27