大丈夫[だいじょうぶ]の意味とは?【くらしの仏教語豆事典】
大丈夫[だいじょうぶ]…「間違いない」から大丈夫
「あの人にまかせておけば大丈夫です。心配ありませんよ」
というように、大丈夫とは、間違いない、あぶなげない、
非常にしっかりしている様子を意味しています。
もともと、大丈夫は人のことを指しています。
丈夫、つまり、ますらお、男子をほめていう言葉ですから、
偉大な人、りっぱな人、しっかりした人のことをいいました。
この言葉が仏教に取り入れられました。
「仏」を意味する十種の呼び名(仏の十号)の中に、
「調御丈夫(じょうごじょうぶ)」というのがあり、
また、『華厳経(けごんきょう)』【※】に、
「もし諸の菩薩(ぼさつ)この法に安住すれば即ち大丈夫の名号(みょうごう)を得ん」
とあります。
このような人は、たよりがいがあり、間違いもないところから、
いまのように用いられるようになったのですね。
しかし、ほんとうの意味で大丈夫なのは、やっぱり仏さまですね。
【※華厳経(けごんきょう)】
詳しくは『大方広仏華厳経』といい、大乗経典の一つ。
漢訳には八十巻本・六十巻本・四十巻本の三種があり、華厳宗の根本聖典。
釈迦が成道の直後に自ら悟った内容をそのまま示し、その悟りにいたる段階を説き、
精神の深まりを説く経典で、全世界を毘盧舎那仏(びるしゃなぶつ)の 顕現であるとする。
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掲載日: 2013.05.27