皮肉[ひにく]の意味とは?【くらしの仏教語豆事典】
皮肉[ひにく]…骨や隋には達していない
遠まわしの、意地の悪い非難や、あてこすり、
いやみを、一般には皮肉といっています。
よく皮肉をいう人を皮肉屋といったり、
思い通りに行かぬ場合に
「運命の皮肉」などという言葉もあります。
仏教では、身体のすべて、全人格、
宗祖らの信念・思想・行為などのすべてのことを、
「皮肉骨髄(ひにくこつずい)」といいます。
達磨(だるま)大師が4人の弟子に
「お前はわしの皮を得ている」「肉を得ている」
「骨を得ている」「髄を得ている」と、
その悟りの深浅を定め、
一番深く悟った弟子に法を伝えた話があります。
皮や肉は、骨や隋に比べ、
浅い悟り、表面的な形相、枝葉的なものを指しています。
そんなところから、相手の骨髄まで届かないが、
表面だけをチクリと刺す非難が、 皮肉と呼ばれるようになったのでしょう。
しかし、けっこう骨身にしみるのもありますがね。
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掲載日: 2013.01.23