愚痴[ぐち]の意味とは?【くらしの仏教語豆事典】


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2012年12月17日
記事作成:他力本願ネット

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愚痴[ぐち]…特に強力な煩悩のひとつ

 

言っても甲斐(かい)のないことを、

くどくど言って嘆(なげ)くことを

「愚痴をこぼす」といいます。

 

そして、よく愚痴をこぼす人を

「あの人は愚痴っぽい人だ」

ともいいます。

 

愚痴という字をよく見ると、

「愚」も「痴」も、事理に暗いこと、おろかなことをいう意味ですね。

 

お釈迦さまは「人間が苦悩する原因は、

心のなかに宿る煩悩(ぼんのう)にある」と教えられました。
煩悩は108種あるといわれますが、

その中でも特に強力なものを

「三毒(さんどく)の煩悩」といいます。

 

1.貪欲(とんよく)=むさぼり欲しがる心。

2.瞋恚(しんに)=いかり腹立つ心。

そして、

3.愚痴です。

 

愚痴とは、

目さきのものにとらわれて、

真理を解する能力のない

愚かな心を指しているのです。

 

『ちかいのうた』【※】の中に、

「欲と瞋(いか)りと癡(おろか)さの

わざわい永遠(とわ)に除(のぞ)かなん」
とあるのがそれです。
愚痴もほどほどに…。

 

【※ちかいのうた】

蓮如上人450回御遠忌の記念事業として、

現代語でおつとめができるように、

1948年に制定された意訳勤行。
「ちかいのうた」は『重誓偈(じゅうせいげ)』の意訳。

その他にも、

『正信偈(しょうしんげ)』の意訳 「しんじんのうた」、

『讃仏偈(さんぶつげ)』の意訳「さんだんのうた」、

『十二礼(じゅうにらい)』の意訳「らいはいのうた」がある。

 

 
 

「くらしの仏教語豆事典」より転載
(ホームページ用に体裁、ふりがな等を調整しております)
 
     

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掲載日: 2012.12.17

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