善哉[ぜんざい]の意味とは?【くらしの仏教語豆事典】
善哉[ぜんざい]…小説「夫婦善哉」は大阪が舞台
ぜんざいは、関西ではつぶしあんのしるこで、
関東ではもちに濃いあんをかけたものをいいます。
いずれにしても、甘い食べ物であることは、誰でも知っています。
善哉はもともと、ほめたたえる語でした。
サンスクリット語「サードゥ」の訳で、
善きかな、すばらしい、そのとおりだという意味です。
古代インドでは、ことを議するときに賛意を表す言葉だったそうですが、
今でも一般の会話に用いられているとのことです。
お釈迦さまも、弟子の意見に賛意と称賛の意をこめて、よく使われています。
この言葉が、なぜ食べ物の名前になったのかはよくわかりませんが、
一休禅師(いっきゅうぜんじ)【※】がぜんざいを賞味して、
「善(よ)き哉(かな)」といわれたので、
善哉となったという伝説もあるとのことです。
ぜんざいを食べるときには、心してその味を賞味ください。
【※一休(いっきゅう)】 (1394-1481)
室町中期の臨済宗の僧。名を宗純。
後小松天皇の皇子とも伝えられ、6歳で出家。
滋賀県堅田の華叟宗曇(かそうそうどん)に印可を受け、
師の没後はもっぱら諸方に遊化。
晩年、大徳寺の48世を継ぎ、禅の大衆化に努めた。
書画、詩偈、道歌をよくし、奇行が多かった。
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掲載日: 2013.03.01